斎藤知事のパワハラ記者会見 兵庫県民はどう思っているのか

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©N係長

斎藤元彦知事のパワハラ事件が全国的なニュースとなり、兵庫県民の一人としてショックを受けております。

私自身も、県知事選では斎藤知事に投票。以前、知事の講演だったかなと思いますが、参加したこともあります。質疑応答の際に、

「私みたいに、小売業のカスハラ等で精神を病んでしまった方は多いです。パワハラ、カスハラなど社会の病理だと思います。そのような世相をぜひ変えていただきたいです」

みたいなことをお伝えしたことがあります。

斎藤知事も「県庁でもパワハラ、カスハラ行為は残念ながらあり、私自らが率先して変えていく所存です」と穏やかな表情でお話し頂いたように記憶しております。

斎藤知事は若手ですし、キャリア官僚で実績も豊富で、非常に優秀な方。お顔なんかもコワモテではなく、優しそうな方だと思っておりました。精神障害者や生活困窮者の方にも温かい目線を向けてくれる方だと。

ほとんどの兵庫県民の方から好意的に思われていたのではないでしょうか。

ところが、その斎藤知事が「20メートル歩かされただけで、職員を厳しく怒鳴りつける」「斎藤知事のかっとなりやすく怒鳴り散らす気質は県庁では有名」。そんな実態が浮かび上がったのです。

斎藤知事の記者会見。Youtubeのコメント欄では「斎藤知事の辞職を求める」声がほとんどであり、「兵庫県民はこんな知事に投票して情けない。バカである」とも。

7月7日には内部告発者の元県民局長が自殺に追い込まれるという事件も。言行不一致とはまさにこのこと。まったく180度違っておりました。一県民としては、怒りよりも「驚き」や「ショック」の気持ちが強い。

片山副知事が引責辞任のごとく、涙ながらに「知事を支えられなくて悔しくして仕方がない」と涙を流す。この件にも違和感。涙を流して謝罪する相手は、斎藤知事ではなく、亡くなった元県民局長や遺族の方のはず。

斎藤知事も、淡々と「お悔やみ申し上げる」。そして、辞職をせず、「県職員との信頼関係の再構築をし、県政を前に進める」「それが責任の取り方」という表現を繰り返す。

斎藤知事ご本人はいまだに「パワハラ」という認識がないそうですが、どうみても真っ黒です。もうちょっと信じられないですね。

私みたいな一県民にはまったく分からないことが多いです。謎が深い。元県民局長は百条委員会にて証言をする。7月19日に。すべてを明らかにする。そのように覚悟を決めていた。

が、突然の自死を遂げられる。メディアの情報では「やる気十分」であったとのこと。なぜ自殺されたのか。私と違って、はるかに勇気のある方だと思います。ここまで来てなぜ自殺??

兵庫県民はリコールしろ!との声が全国から届いていますが、都道府県知事のリコールが成功した事例はございません。有権者の3分の1以上の署名を集める。有権者が多い自治体では、3分の1がやや緩和されるそうですが、それでも不可能です。

兵庫県の有権者数は約450万人。ざっと緩和した計算方法で人数を確認すると、80万筆くらいは必要でしょうか。

前回の兵庫県知事の投票率でさえ約41%しかないんです。斎藤知事も80万票を得票して当選したのが前回の知事選。それだけの解職請求を求める署名がはたして集められるんでしょうか。

氏名、住所、生年月日まで記入が必要。しかも2か月以内。Youtubeでは盛り上がっていますが、一つの動画のコメントもたかだか1000件ほど。もちろん、全員が兵庫県の有権者?そんなことありません。

仮に1000人が兵庫県の有権者であったとしても、まったく足りない。

兵庫県議会が不信任決議を通すのも不可能です。出席議員が3分の2以上、その中で4分の3以上が賛成しなくてはいけません。兵庫県議会の定数が86名。斎藤知事の擁護派である第二会派、第三会派である維新の会、公明党らで30名以上。

彼らから造反が出ない限りは、50名しか賛成票が得られない。4分の3以上は60名以上必要ですよね。その時点でもはや不可能です。

斎藤知事を辞職させる唯一の方法は、自ら辞職することです。しかし、現時点で辞職の意思はまったくないようです。

斎藤知事は2025年の7月末で任期満了。来年の夏まで待つ以外に道はなさそうですね。

兵庫県民の一人として、ともかくショックです。斎藤知事の記者会見など、そのお顔を見るたびに胃が痛くなり、裏切られた思いが日々募ります。

怒りよりも、ショックの方が強い。裏切られたという気持ちの方が強い。パワハラ、カスハラを条例等で取り締まる側が、実はそのパワハラの体現者だったとは。非常に残念です。

※2024年9月9日、ついに維新の党含めて全会派が斎藤知事に辞職要求。9月の定例会で不信任決議が出される見込みです。議会を解散するか、出直し知事選をするのか。前回と違い、私も含め、兵庫県民はさすがに斎藤知事に投票はしないかと思いますが。もちろん斎藤知事のご判断です。

もし出直し知事選に出馬されるというのであれば、きちんとパワハラを認め、その点を謝罪していただきたいです。他の候補者に関しても、今後は官・民問わず、パワハラを撲滅すべく条例を作るなど、パワハラ対策に関して何がしかの政策を掲げて頂きたいと思います。

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