私たちについて
『みすてたアカンで』は、兵庫県の西宮市で活動する、精神障害・発達障害で生きづらさを抱える男性の当事者団体です。
昨今、「弱者男性」という言葉がツイッターのトレンドでよく目にします。
2010年代から流行り始めたSNS上のネットスラングが起源であり、「非モテ・低年収」などネガティブな意味合いが非常に強い言葉であるのは事実です。
一方、「精神的な病で、働きたくても働けない」「社会で生き悩んでおり、だれにも相談できる人がいない」「発達障害もあり、引きこもり状態が続いている」こういう男性の方々も含まれる広い概念だという見方もあります。
私は、後者の意味において弱者男性定義したうえで、そういう男性たちの存在はもっとクローズアップされていくべきだと思っています。
勝ち組、負け組など格差社会がナチュラルな言葉になったように、時代も移り変わっていくものです。
シングルマザーを筆頭に、行政は女性支援には積極的ですが、男性支援には一歩引いているところがあるのは否めません。
すなわち、弱者男性と呼ばれている属性の人たちを支援する体制が国・地方に存在しないのです。
私が住んでいる兵庫県西宮市においても、「そんなのはありませんよ。女性や子供たち、高齢者の支援じゃないんですか?言っている意味がわからないんですが・・・?」という否定的な反応が返ってきました。
全国どの自治体においても「弱者男性の支援、当事者同士の話し合いの場、セミナー」などは見られず、残念ながらこれまで見向きもされてこなかったんだという印象を受けました。
今回、そのような現状を鑑みて、当事者同士の交流の場を設けることにしました。
中高年ひきこもりは悪質な労働環境の犠牲者
中高年ひきこもりという言葉も耳にする機会が増えました。
青年ひきこもりは不登校状態からの延長という見方もありますが、中高年ひきこもり者に関しては、社会人なってからひきこもりとなった。
運悪くパワハラブラック企業に入社してしまい、精神的なダメージを受けてしまった。まさに「精神的な病で、働きたくても働けなく」なってしまった。そんな状態です。
私はひきこもりという言葉自体が実態を現わしていないと考えています。好きでひきこもっているわけではないのですから。正確には社会的難民というほうが正確でしょう。
日本の労働環境は、長時間重労働、サービス残業、非正規雇用の増加。年を追うごとに悪化しております。特に男性の非正規労働者の増加は結婚もできない男性を増やしてしまいました。
となれば、自然に子どもも減るわけです。法人税や所得税の減税、金融所得という資産所得への軽課、一般消費税の増税。全体として、富裕層への減税です。
昔と違い、娯楽産業・余暇産業が隆盛を極め、お金の使い道が多様化した現在、牧歌的なトリクルダウン現象が起きようもありません。
結果的に富裕層への富の独占、人口減少、格差・貧困社会へと至っております。
中高年ひきこもり者(社会的難民)は努力不足、弱者男性や弱男だと嘲笑する一方となっております。ブラック企業のしごきに耐えられない弱い奴だと。
他者をさげすむ様な社会こそ否定されるべきであり、労働環境の改善こそ求めるべきではないでしょうか。
またこのような状況だからこそ、当事者の方々が集まり話し合い、ライフハックに関しての知識を深める場が必要であると考えます。
当事者同士で気軽に話しあえる居場所づくりを!
『みすてたアカンで』では、参加希望者の方を以下の男性の方に限定します。
「精神障害・発達障害により、思うように働けない方」、「社会でうまく生きていけず、引きこもり状態が続いている方」、「ご自身を弱者男性と感じ、社会で疎外されていると感じる方」「元技能実習生、外国人留学生で日本社会で生きづらさを感じている方」などにしぼります。
当事者同士の交流・ネットワーク支援をしていきたいと考えております。
具体的な活動内容は、駅近の会議室で、お菓子を食べながら情報交換。障害者用の体育館を借りてバスケやバレーボールをする。スポーツ交流も大切であると考えています。
親御さんと同居されている方が多く、たまには外で思いっきり体を動かしたい!そのような方が多いですし、「他の方とおしゃべりをするのは苦手だ」という方も多いです。
当事者同士でございますので、お話し合い・スポーツ交流共にお気軽にご参加頂ければと存じます。
活動は月に1~2回ほどを予定しております。ですが、ブログを通じ、社会的難民の方に役立つ情報を積極的に発信していく所存です。
兵庫県西宮市の地域イベント、お店のご紹介。私自身の体験談も踏まえた「障害者が〇〇の仕事をやってみた」シリーズなど。
当事者同士でエンパワーメントしていくことの重要性、そのような場は貴重であると思っております。
当団体は当事者会ですが、地域住民との交流も大切であると考えています。将来的には、地域の学校の夏祭りでたこ焼き屋の屋台を出したり、塾に通えない子どもたちへの無料学習支援をしたり、
精神障害者同士または地域住民の交流・ネットワーク支援を幅広く展開し、市民参加と協働を促進しながら、
地元のまちの生活環境、地域住民の福祉の向上とコミュニティ醸成に積極的に寄与していきたいと考えております。
最後になりましたが、参加希望者はお気軽に当HPのお問い合わせ欄からメッセージをお願い致します。
※参加方法に関しては、「いつ、どこで活動?」も合わせてお読みいただけると幸いです。そちらに詳細を掲載しております。