立派な西宮市民の一人として、毎回ポスト投函されている「西宮市政ニュース」には最低限目を通しております(笑)。
2024年の9/25日発行、西宮市政ニュース”それ、認知症かも”。認知症予防を勧めていました。ボケる前に地域活動に参加せよ、行動せよ、という趣旨です。私も同感です。
早速、私の母親(70代)に見せたところ、「だから何なの?私には何の関係もないわ!」と一蹴されました。トホホ。
一瞥しただけで「いらっ(怒)」と来るようです。うちの母親は「ボケたいんや。そうしたら子供らがうちの面倒見てくれるやろう。構ってくれるやろう。」というレアキャラです(笑)。
元ヘルパーで介護職を経験している女性なので、介護の世界のリアルも十分に知っているはず。
利用者の誰もが「安楽死をしたい」「あんな風になるくらいなら早く死にたい」
介護職員も「安楽死を早く国は認めないとダメなんじゃないの。こんなこと言って、施設長の耳に入ったら大変やけどね。あの人たちは売り上げのことしか考えてないから(小声)」
そういう実情を知っているとは思うんですけどね。
この記事では、まず私の介護事業所での体験談。次に、西宮市公民館の高齢者向けの地域活動(スポーツや体操含む)の探し方をご紹介します。
初「外出」はコロナ禍での追い出し、車中泊へ
私も介護事業所で働いていたことがあります。
近年では「介護が儲かる!」と海千山千の悪質な経営者が乱入してきて、なんと戸建ての民家がデイケア施設に利用される。利用者の中には、
最大30日のお泊りデイサービスをもう5年以上更新され続け、その間一日も外出が許されない。こんなケースはざらにあります。
「外出させてあげてくれませんか。お給料要らないですから。ちょっとお花見くらいに連れて行ってあげたいんです」。
私や同僚が施設長に訴えても「無理に決まっているやろ」と怒られる。
4年目を迎え、利用者の方が唯一外出を許されたのは、コロナ禍の時期。コロナに感染し、施設にいられなくなり、施設長が車で保健所に。
あろうことか、保健所職員の車に置き去りにしてくる。受け入れ先の病院も見つからずに、その晩は保健所職員の車の中で車中泊。
長年望んでおられた外出が、病気で意識もうろうとしている中での車中泊となりました。
私はもうすでに離職していましたが、利用者さんは病院でそのまま亡くなられたとのこと。よほどのお金持ちでない限りは、認知症、つまりボケればこういう悲劇を迎えることになる。
せめてお元気な時に、一度くらいお花見に連れて行って差し上げたかった。「儲けにならないことをすな!」「ボランティアぁ?ふざけるな!」という介護事業所の世界は異常です。
ボケる前の対策が必要なんです。役所は生活保護の水際作戦ではなく、認知症の水際作戦を展開してもらいたいものです。
ボケてからでは遅いんです。
活動名は「〇〇公民館」らしい?
9/25の西宮市政ニュースの話に戻ります。紙面には「今から予防を意識する」との見出しで、運動や趣味などの地域活動「にしま~れ」を紹介していました。
誌面のQRコードでアクセスすると”高齢者向け参加・交流活動”を見つけました。カテゴリーページから”文化・教養・スポーツ(高齢)”をクリック。32件がヒット。
活動・サービス名称にまず注目すると思うんですが、ほとんどが「〇〇公民館」。操作マニュアルに目を通すと、「気になる活動があれば、活動名をクリックして詳細をみることができます」。
〇〇公民館しか記載されていない活動。ほとんどの高齢者の方がもうここで手を止められるのではないでしょうか。
めげずに「〇〇公民館」という活動名(?)をクリック。〇〇公民館のマップが表示され、他にはめぼしい情報が出てきません。卓球とかやってないのでしょうか。
地域活動検索サービス「にしま~れ」を使ってみた!
詳細はHPのリンクを掲載しているので、踏んでもらいたいとのこと。踏めば、下記の画像に飛びます。
ここからどうすればよいのでしょうか。ともかく、上記のサイトを下にスクロールすると、公民館定期使用グループのタブに公民館定期使用グループの紹介(種目別)があります。
ほかに公民館定期使用グループの紹介(館別)というのも。この公民館定期使用グループの紹介(種目別)を踏むと、次の画像に飛びます。
上記画像の下部に少し見えてますよね。「親子リズム体操・遊びの定期使用グループ」というのが。この下にもずらっと並んでいて、卓球を探し出します。「卓球の定期使用グループ(PDF:242KB)」がみつかりました。リンクを踏むと、次の画像に飛びます。
館名は場所を指し、例会日は日時・時間帯でしょうね。ここからどうすればいいのか。グループ名はリンクがなく、どのように参加するのかも不明です。
参加するには、記載の公民館にTELするか、実際に出向く以外になさそうです。ともかく、西宮市内の公民館での卓球クラブを確認できました。
しかし、果たして高齢者がボケ防止に活動できるものなのか。そもそもお子さん対象ではないのか。仮に高齢者の方の集まりでも、初心者お断りかも。あるいは、
地域の仲良しクラブで、実質的に「部外者はお断り」かもしれません。西宮市が想定しているような、「高齢者はボケる前に地域活動に参加せぇ。それでうまくいくんや」というほど甘いものではなさそうです。
一般的な高齢者の方に、やはり現状の認知症対策では弱すぎる気がします。
高齢者のみなさんも、スマホはお使いになると思いますが、ここまで”めげずに”アクセスできるかなと疑問に思っちゃいますよね。
ボケる前の水際対策としての地域活動参加。この方向性自体は間違っていないと思います。70代、80代の高齢者の方にとっての自立とは、経済的自立ではありません。
日常生活自立、社会生活自立が目的になると思うんですね。現状、西宮市の対策としてはあまりにもお粗末なことが問題なんです。
「うちの母、ボケたらあかんで」という掛け声のもとに、親の介護問題におびえる、西宮市の息子(娘)さんらが提携して、親御さんにアウトリーチ型の社会生活自立活動の場を手渡しする。そういうパッケージとしての対策が求められているような気がします。