精神障害3級で受けられるサービスとは!?

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©N係長

精神障害3級で受けられるサービスについてまとめたいと思います。

結論を言いますと、ほぼ恩恵はありません。

私の住む西宮市では、自動車税減免も水道料金の減免も、NHK放送受信料の減免もすべて精神障害1級の方のみ対象です。

精神障害2級においても、福祉医療制度を利用し、精神疾患以外の治療でも、健康保険の自己負担額の一部が助成されたり、生活保護の障害者加算がされたり、少しは役に立つかなという印象です。

そして障害年金。精神障害2級以上でないとまず受かりません。というか、精神障害3級では申請すらハードルが高い。

申請には医師の診断書が不可欠ですが、医師から「いや、あなたはそこまでの障害じゃないから」と断られ、社労士からも「2級以上でないとね。そもそも書類揃えられる?医師の診断書は?」と相手にされません。

となれば、精神障害者手帳3級に何の意味があるの?という感じがしますね。

※精神障害者手帳とは無関係ですが、自立支援医療制度というのがあります。精神疾患の場合、心療内科、薬局などでの保険料が1割負担で通ります。医師の診断書が必要ですが、精神障害者手帳の有無は関係ありません。

所得税の障害者控除など申請できるわけない

たまに「所得税の障害者控除が受けられるでしょ!文句を言うな!」と真っ赤になって反論してくる人もいます。

確かに、27万円の障害者控除があります。しかし、会社員の方は、年末調整の際に申請しないと通りません。自動的に控除されるというシステムではない。

年末にいつも「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を渡されるはず。その障害者の欄をチェックし、ご本人が自己申請しなくてはいけません。

障害者雇用の方はともかく、一般雇用の方は自分が精神障害者であることを隠したいはずです。

もし会社や同僚に知られると「あいつ精神障害者なんだ。ふっ笑。心の弱い情けない奴や。マイナスだな。よっしゃ。酒の席でのネタができたわ笑」となるのが落ち。出世にも影響しますよ。間違いなく。

ですから、誰も「私は精神障害者ですよー!会社のみなさん、ぜひ知ってくださーい!」などと、申請するバカ者はいません。たかだか27万円の障害者控除のために、

いったい誰が会社での自分の立場を犠牲にしますか!!

精神障害者手帳3級で受けられるサービスとは?

精神障害3級でメリットを探すのが難しい。西宮市では、たぶん市営自転車駐車場使用料が、定期契約のみ5割減免されるかなという程度。

他には、さくらやまなみバスという、西宮市から委託を受けたバス会社を半額で利用できること。現金払いのみ、運転手に手帳を提示する必要アリ。

西宮市には、陸の孤島ともいえる「山口町」があります。トンネルを隔てた北部にあるんです。

西宮市は南北に長いのが特徴で、山口町はその最北端。昔は「車がなければ、誰も行けないよ」みたいところ。そこに南部とつながるバスを通そう。それがさくらやまなみバス。時は2009年。

まあ”誰がこんなバスを利用するねん!”という話です。ちなみに、大手の阪急バスは身体・知的障害者は半額で利用できます。

ほかに、阪九フェリーという、神戸と北九州をつなぐフェリーがありまして、2,3級の方は、スタンダード和室という定員10数名の雑魚寝状態の部屋を、半額で利用できます。ちなみに、1級の方はロイヤルまですべて半額。

精神障害3級は、一番等級の低い”スタンダード和室”のみ利用可能です。これまた”誰が利用するねん!”という話です。

皆さんもご存じの通り、JRなど電車関係は、身体障害者、知的障害者は半額制度があります。精神障害者には1割だって割引はなし。もう精神障害者手帳3級の受けられるサービスというか、メリットは探すのが難しい。

一つだけ見つけたのが、TOHOシネマズの映画割引。精神障害者でも等級に関係なく、半額です。

TOHOシネマズという民間企業のサービスが唯一、精神障害3級の方の実質的な役に立っている。企業に求められる社会的責任、CSRを満たそうと頑張ってくれています。

【追記】どの映画館でも障害者割引があるようです。一般料金2千円のところを、千円で観れます。

※障害者手帳の提示が求められるかなと思いましたが、提示を要求されたり、されなかったりします。

しかしながら、映画館の割引しか実質的なメリットがないとは寂しい限りです。精神障害3級がいかに障害者扱いされていないのか、改めて思い知らされましたね。

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